そういえば、ゆもさんは、なぜ農業をはじめたんですか?

 

 

畑は、最初はちづ子(奥さん)が農業やりたい!って言ってて細々とやってたんですよ。

ところが、私が1995年1月に、外出先で階段から落ちて、くも膜下出血で緊急搬送、21日間入院しました!

あと3センチずれてたらコンクリートに直撃で、危なかったらしいです。

それで、退院後に、体調を見ながらリハビリを兼ねて畑仕事をはじめ、少しずつ畑を広げていったんです。

 

 

なるほどー。その時から今みたいな自然な農業をやってたんですか?今は、農薬も使っていないし、肥料も使っていないですよね。

私なんて、畑に入ってそのままキュウリもトマトも洗わず頂いちゃってますし(笑)

 

最初は、普通の農業(慣行農業)やってました。農薬もつかっていたし、肥料もあげてました。

でも、15~16年前ぐらいから、今までの慣行農業では、孫達にあげる野菜が、農薬や化学肥料を使っていたら、決して体に良いとは思えなくなりました。

それで、有用微生物を使ったEM農法を始めました。ぼかし肥料*1や、液肥を使って農業をやってました。

畑も一か所から二か所へと増えていきました。

 *1ぼかし肥料:自然の原材料に有用微生物を混ぜ合わせ、発酵させた肥料

 

 

最初から自然な農業ではなかったんですね。でも、正博さんもちづ子さんも、働きながら畑もされてたんですよね。

 

はい。畑も増えて、ちづ子は定年を迎えて、家のことと畑をやってくれてたんですが、自分の方が身体が回復してきて、仕事が忙しくなってしまって、畑に手が回らなくなってきたんですよね。

 そんな時、台風がきて、トマトの棚も壊れたんですがなおすこともしていなくてて、ほったらかしにしていたんです。

もうだめになってるかなぁと思って、畑に行ってトマトを見たら、地面に着きそうな状態だったんですが、真っ赤になっていて!

とても美味しかったんですよ。それも10月も後半で。それにびっくりしましてね。本当においしかったんです。

トマトって、通常、支柱を立てたり、病気もあるし、かなり面倒をみないといけない野菜なんですがね。

なんでか?というところから、自然な農業に興味を持ちました。

なるほどー、そういう偶然なきっかけだったんですねー。でも意図的にほったらかしにしたらみんなおいしくなるんですか?

 

 

ハハハ。ほっておいたらいいのかといえば、ほっておいたらうまくはいかないんですよ。

で、色々と調べて、試行錯誤するうちに、はたと気が付いたのが、

「土地にいる微生物がどれだけ元気になるかが大事なのでは?」ってことでした。

微生物が、土にあるその野菜に必要な栄養を運んでくれて、それで野菜がおいしく、元気に育つ

だから、畑全体の土着菌を元気にすることが大事なんです。

うちの畑は、草は抜かないで、刈ってその場に置いておくでしょ。

それにより土着菌が元気になり作物に良い影響を与える(とても長い期間が必要)と思っています。

草を置くことで保水してくれることもありますしね。

でもね、畑によって性格があり、場所によって土によって画一的にはできない。同じところはなにひとつない。

農薬も使わないので、畑には、たくさんの虫や昆虫もいます。楽しいことですが、大変なこともあります。

これからもますます探求です!

 

まさに、自然の恵みなんですねー。続きはまたの機会にきかせてください!! (2017年記)

最近の農業はどうですか?

 

2019年3月から炭素循環農法を取り入れました。

土中の微生物の活性化のために炭素資材を巻き、それを微生物が分解し栄養素を作ってもらい、野菜を育てています。

畑も3ヵ所へと増えました。